演奏表現

今、来月の発表会に向けて、それぞれ仕上がりを目指し練習に励んでいますが、ある日のレッスン中に感心することがありました。

春の情景をイメージした美しい曲を、ただ漫然と音を並べている生徒さんに「この部分は会話みたいだね、誰かとお話しているのかな?」と、ふと聞いてみたら「大きい声は100年の桜の木の妖精で、小さい声はまだ10年くらいの桜の木の妖精だと思う」とパッと答えがありました。
その答えに「こどもの感性は素晴らしい」と、心から感じ入ったのですが、その対話の後にイメージをもって奏でた音はまさに妖精達の会話のようでした。
2つに分けられた短いフレーズの音色には、明確に変化があり、表現とは、まず心で感じ想うことから生まれるのだなと、改めて感じました。