6月のピアノレッスン雑感(「アナと雪の女王」大人気!)

ここ1、2ヶ月ぐらい「歌いたい!」「弾きたい!」「弾いて!」と毎日のようにお願いされる大人気曲…
「アナと雪の女王」のナンバー“ありままで”
かなりこども達の心をつかんでいる様子ですね!

色々な生徒さん達がかわるがわる購入してもらった楽譜を手にレッスン室へやってきますし、楽譜のない子でも伴奏を弾いてあげると元気よく歌ってくれます♪
昨日は4歳のSちゃんのリクエストで歌いながら合奏しちゃいました。
一番はじめに楽譜を持ってきて「先生弾いて!」と言ってきたのは阿見から通ってきている双子のAちゃん、Cちゃん!
阿見の小学校では朝CDに合わせてみんなで歌っているとのこと…
お兄ちゃんのT君とは、発表会の曲が仕上がったら一緒に練習する約束をしました。
今楽器店では「アナと雪の女王」の楽譜の売れ行きがよいみたいですが、種類が多くお母様達からは「購入するとき迷っちゃいました…」との声が…

初級から上級まで様々なアレンジ、形態のものがあリますからね…
“ありのままで”は、冒頭が、本来ヘ短調(サビは変イ長調)なのですが簡単にアレンジされたものは大抵読譜しやすく弾きやすいト長調あたりに移調されており、ちょっと曲の印象が気になるところ。

耳がよく敏感な子は「なんか違う」と気づきます。
ヘ短調は、高貴で内面の苦しみや悲しみを描くのに適した調性で、まさにエルサの心情をあらわすのにぴったりの調性なのですね…
そして、サビの変イ長調は音楽学者シューバルトの調性格論によると愛や敬虔な気持ち、神との心地よい対話をあらわす調となっています。
(17世紀頃のオペラでは、幻想的なシーンや聖霊などがあらわれるシーンでこの調性が用いられました。)

「なんか違う!」と気がついた三年生のMちゃんにヘ短調の完全版を弾いてあげたら「わぁ映画と同じだぁ…きれい!」と喜んでくれました。そして「ピアノで弾くときれいだね!」と…
作曲家は明確なイメージと意図をもって調を選択し作曲をしているということや、音楽の色彩感がMちゃんにはわかったと思います。
ト長調のものは明るいイメージで楽しく弾く分にはよいと思いますが、歌うときには原調の物を選択するとよいのではないでしょうか!