子どもの感性

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今月から“ソナチネ“の勉強に入る小学生のTくん。
今日のレッスンでは、楽曲の練習に入る前にまず楽曲形式や様式感についておさらいしました。
(“ソナチネ“とは、器楽曲の形式の一つにある“ソナタ”を全体的な構成を崩さずにそのまま規模を小さくしたものです)

楽曲形式や音楽史については、今までのレッスンの中でも雑学的にお話をしていましたが、Tくんはその内容をほとんど覚えており感心しました。

生徒さんにはTくん以外にも知的好奇心が旺盛な子が多く、教室にある書籍や資料のファイルを渡すと熱心に眺めている様子がよく見られます。

最近新たに購入した服飾文化史の画集は、幼稚園生のSちゃんやAちゃんが「きれいだね!」「こういうドレスを着てワルツを踊るんだね」と言いながら見ていました。

楽曲への理解を深める為には、時代ごとの特徴や作曲家について知ることが大切ですが、必要だから「勉強をする」「覚える」というのではなく、感覚の鋭い小さいうちから少しずつ触れて内面で感じ、大きくなってから知識の整理をするというのが良いように思います。

近年日本のピアノ教育界は早期教育や効率よく教えるための指導法が盛んで、様々な新しいメソッドが生まれていて興味深いことですが、子どもが自ら発見し知る喜びがあっても良いと思うので、最近は本当に大切なことや本質は伝えるけれども“教えこみすぎない” “教えすぎない”ということに気をつけています。

大人以上に子どもの感性は豊かで柔軟ですから!